観音寺第一高等学校(通称:カンイチ)について
観音寺市にある進学校として有名な「観音寺第一高等学校」、通称カンイチ。
文武両道を掲げ、部活動もとても盛んで、生徒たちはまさに「THE 高校生」といった青春を送っています。
三豊市・観音寺市周辺の中学生で大学進学を目指す場合、進学先としてまず候補に上がる学校といっても過言ではありません。
ただし、ここにひとつ注意点があります。
カンイチは学校生活が本当に楽しく、勉強以外のことに時間とエネルギーを注ぎがち。
その結果、受験勉強への本格的な取り組みは部活引退後の6月ごろから……という生徒が少なくありません。
しかし、そこから始めていては「志望校には間に合わない」ケースも多いのが現実です。
教材と学習効率のギャップ
さらに、使用している教材の難易度が、生徒の平均的な学力より高めに設定されている傾向もあります。これにより、学習効率が下がってしまっている部分も見られます。
とはいえ、カンイチの生徒には「スイッチが入ったときの爆発力」があるのも事実。
この爆発力をどのタイミングで、どのように活かすかが、カンイチで受験を成功させるカギになります。
難関大を目指すなら「現実」を直視して
旧帝大や医学部を目指せるのは、入学時点で診断テストの点数が200点以上あり、なおかつ高校に入ってからも継続して努力を重ねた生徒に限られます。
「文武両道」を掲げてはいるものの、実際は部活に重きを置きがちで、「両立できている」のはごく一部の生徒です。
難関大学を目指す場合は、部活をやりながらも、日常的に一定の学習時間を確保し、受験に向けた基礎学力を維持し続ける必要があります。現実的には、浪人も視野に入れて進路を設計した方が、結果としてバランスよく納得のいく進学ができるかもしれません。
診断テストの得点別:必要な学習時間の目安
診断テストの得点 | カンイチで平均を保つために必要な毎日の学習時間(目安) |
---|---|
140点前後 | 3〜4時間 |
160点前後 | 1〜2時間 |
180点前後 | 約1時間 |
まとめ
カンイチは、高校生活を思いきり楽しめる素晴らしい学校です。
ただし、「楽しさの代償として勉強が後回しになる」リスクがあることも忘れてはいけません。
志望校合格を目指すなら、自分の現在の診断点と、高校入学後の学習習慣について冷静に見つめたうえで、カンイチを受験するかどうかを検討するのがよいでしょう。
とりあえず以下に基本データをまとめておきます!
🏫 基本データ
- 設立:1900年(明治33年)。現在は創立126周年を迎える県内有数の伝統校
- 所在地:香川県観音寺市茂木町4-2-38
- 課程:
- 全日制:普通科・理数科
- 定時制:普通科
学校の雰囲気と教育方針
- 校訓は
「我らに燃ゆる希望あり我らに高き矜恃あり我らに重き使命あり」 - 校風は「文武両道」
- スーパーサイエンスハイスクールとして、学内外のプレゼンや研究発表会(課題研究発表会、FESTAT等)を活発に実施 k
- 「大平賞」という校内探究活動表彰制度があり、研究成果が認められる仕組みも導入
進学実績・偏差値
- 偏差値:63(県内公立高校では上位5位、香川県全体6位/109校中)
- 大学進学率が高く、香川大学・愛媛大学・岡山大学などへの進学者多数。医学部や東京大・京大など難関大への合格者も毎年輩出されています
- 入試倍率も落ち着いており、1.03〜1.04倍で推移
部活動・学校行事
- 運動部:陸上、アーチェリー、野球(県大会強豪)、新体操(団体でインターハイ出場)などが活躍
- 文化部:書道・写真・吹奏楽などがコンテストで受賞経験あり
- 行事も充実(体育祭、文化祭「観一祭」、クラス対抗「加藤杯」など)
国際交流・SSH活動
- 1988年から米国アップルトン市とのホームステイや留学生交流を実施 。
- SSHの一環として、アメリカなど海外の研究機関への研修も定期的に実施 。
- 留学支援制度(トビタテ!JAPAN、県独自の奨学制度など)を活用した留学実績あり
校舎・施設
- 2014年に校舎棟および2017年に体育館をリニューアル。木立に囲まれた自然豊かな敷地にモダンな施設が並ぶ 。
有名な卒業生
- 第68・69代内閣総理大臣 大平正芳
- 小説家 芦原すなお、棒高跳選手 横山学・荻田大樹、落語家 桂圓枝(三代目)、元プロ野球選手 三瀬幸司など多数
📝まとめ
観音寺第一高校は「伝統と挑戦」をモットーに、進学・探究・国際交流とバランス良く力を入れている進学校です。充実した部活や行事、SSHでの探究活動、そして全国的にも目立つ卒業生など、文武両道で未来へ挑戦したいあなたにぴったりの高校といえるでしょう。